前回の記事アナリティクスeコマース機能を使ったECサイトのアクセス解析:タグ設置編でアナリティクスのタグ設置方法について説明させて頂きました。
今回は設置されたタグから収集されたデータを実際に閲覧する方法と活用の仕方について簡単に解説していきます。
売上データの閲覧方法
Googleにログインした状態でGoogleアナリティクスを開くとeコマース(サマリー)の売上を表示することができます。
またはGoogleアナリティクスのホームから
- レポート
- コンバージョン
- eコマース
- 商品の販売状況
の順番にクリックしても開くことが可能です。
データの活用方法
eコマーストラッキングでトランザクション(購入)を測定できると様々なデータと付き合わせて解析が可能となります。
今回は、取得したデータをディスプレイ広告のターゲティング設定に活用する解析方法を2つ後紹介致します。
配信を強化すべきデバイスを判定
下記の順番にクリックして下さい。
- ユーザー
- ユーザーの環境
- ブラウザとOS
- 全てのセッション
その後、「コンバージョンに至ったユーザー」と「コンバージョンに至らなかったユーザー」にチェックを入れ、それ以外のチェックを外して「適用」をクリックします。
最後に「プライマリディメンション」を「オペレーティングシステム」に設定すると下記の形式でデータを取得することができます。
ここで注目すべき点は、各ブラウザの「コンバージョンに至ったユーザー」と「コンバージョンに至らなかったユーザー」の全ブラウザ合計に対する割合です。
iOSやAndroid、つまりスマートフォンは「コンバージョンに至ったユーザー」の割合が「コンバージョン至らなかったユーザー」の割合よりも高いですが、Windowsは「コンバージョン至らなかったユーザー」の割合が「コンバージョン至ったユーザー」よりも低いことがわかります。
上記の点からパソコンよりもスマートフォンユーザーに広告を多く配信した方が効率よくトランザクション(コンバージョン)の獲得が見込めます。
リターゲティング広告の適切な追跡期間を判定
これは数ヶ月に渡ってリターティング広告(購入経験の無いユーザーを最長30日間追跡)を配信したECショップの例です。
※リターティング広告の解説はこちらをご覧下さい。また、リターティング広告にはキャンペーン設定しておりません。
初回に訪問してから4日目まではトランザクションが見受けられますが訪問から5日目以降のユーザーはほとんどトランザクションがありません。
上記の点からこのECショップにおいて5日目以降のユーザーは広告を配信してもクリックをあまりしないか、もしくは広告をクリックしても商品をあまり購入しないことがわかります。(前者・後者の判定はリスティング広告の管理画面である程度推測することが可能です)
つまり、リターゲティング広告のユーザ追跡期間を4日に絞ると費用体効果があがることが予想できます。
まとめ
今回はディスプレイ広告のターゲティングに活用する方法をご紹介しましたが、eコマーストラッキングを活用することでユーザーの動向と売上データを付き合わせることができるので、ECショップの中身を改善等、様々な活用が可能です。
タグが設置されている限りデータは自動で蓄積されていきますので、定期的にチェックすることをお勧めします。
