リスティング広告を行う上で、広告文は必ず設定することになります。
その広告文をより良くするための一つとして、広告カスタマイザ(アドカスタマイザー)という機能の紹介をさせていただきます。
Googleでは広告カスタマイザ、Yahooではアドカスタマイザーと呼ばれますが、機能は同様ですので本記事では広告カスタマイザと表記統一させていただきます。
広告カスタマイザとは
広告カスタマイザを使うと、ユーザーが何を検索しているか、どのような端末を使っているか、ユーザーの場所、あるいは日付、時間帯、曜日などに合わせて、テキスト広告を調整することができます。
価格やセール終了までの期間など、希望するテキストを自由に挿入できます。
たとえば、「__からご用意!」という文面に、自動的にセール価格を挿入するなど、さまざまな機能があります。
※Google AdWordsヘルプより転載
広告カスタマイザを用いることで、広告文の一部を動的に変更することが可能です。
例えば、
「名古屋 アパート」で検索したユーザーへ出す広告文

「東京 マンション」で検索したユーザーへ出す広告文

上記二つは同じ広告文ですが、広告カスタマイザを用いることで、検索されたキーワードや地域に応じて広告文を変更しています。
設定方法(Google AdWords)
Excelでデータフィードを作成する
データフィードに必要なデータは下記の通りです。
- ターゲットとするキャンペーン
- ターゲットとする広告グループ
- ターゲットとするキーワード、エリア
- 自動挿入したい文字列
上記のような形で、データフィードを作成します。
データフィードをAdWordsにアップロードする
アカウント画面→共有ライブラリ→ビジネスデータ→+データ→広告カスタマイザデータ
の手順でデータフィードのアップロードを行う画面になります。
ここでデータフィードの名前を設定して(後に広告文に広告カスタマイザを反映させる際に使用します)アップロードします。
また、アップロードの画面からcsv形式のテンプレートをダウンロードすることができます。
設定方法(Yahoo スポンサードサーチ)
Yahooでは、管理画面から広告カスタマイザのデータを挿入することができないため、キャンペーンエディターから設定することとなります。
共有ライブラリ→データ自動挿入リスト→リストのインポート、からファイルのインポートが行えます。
挿入するデータは、Google AdWordsに使用したものと同じcsvファイルで問題ありません。
配信する広告の設定
広告カスタマイザ用のデータフィードから情報を参照する広告文の作成をします。
{=フィード名.項目名}と指定すれば、指定した箇所が変更される広告文になります。
仮に先ほどのデータフィードに「カスタマイザデータ」と名付けてアップロードした場合、広告文には
「{=カスタマイザデータ.エリアtext}で{=カスタマイザデータ.ワードtext}をお探しなら」
という設定を行います。
これにより、ターゲットとしたエリアが東京なら「東京で~」となり、ターゲットとしたキーワードがアパートなら「~でアパートをお探しなら」という広告文に変更されます。
広告カスタマイザの注意点
広告カスタマイザを利用した広告を出す際の注意点として、
- 広告グループ内に広告カスタマイザを利用していない通常の広告が必要となる
- リンク先URLの変更はできない
という2点があります。
通常の広告が必要、というのは、広告カスタマイザによって広告文が変更された際に、文字制限を超えてしまった際に広告が表示されなくなってしまいます。
例として、
「東京で高層マンションを探すなら」という見出しならぴったり15文字の文字制限内の広告文です。
しかし、地域に応じて広告文を変更するよう設定した際に名古屋で検索されると、「名古屋で高層マンションを探すなら」という広告文に変更されます。
しかし、広告文の内容が東京から名古屋に置き換わったことで、15文字の文字制限を超えてしまったため、「名古屋で高層マンションを探すなら」という広告文は配信されないため注意が必要です。
まとめ
広告カスタマイザを利用することにより、キーワードや地域などの条件に応じた広告文を設定することができ、キーワードと広告文の関連性を高めることでクリック率の向上も見込めます。
商品ごとや地域ごとにサービスを展開しているアカウントでは、キャンペーンや広告グループを分けることなく広告文の設定が可能となります。
また、その他に広告カスタマイザにはカウントダウン関数を用いて、広告主様が行っているイベントが後何時間で終わるのか、といった情報も広告文に載せることが可能です。
地域ごとやキーワードごとに広告文を出し分けたいと考えられている広告運用者様は、是非広告カスタマイザを試されてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
