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この成果増って本当に新しい広告代理店のおかげ?相関があっても因果があるとは限らない

2017.12.14

この成果増って本当に新しい広告代理店のおかげ?相関があっても因果があるとは限らない

広告運用データ、サイトアクセスデータなど、ウェブ担当者のひとつの役割として、データを分析して仮説を立てる、立てた仮説に沿った形で施策を行う、ということが挙げられます。

この記事では、データを分析するときに必要な視点である、実施した施策と得られた結果との間にある関係の見極め方についてお伝えします。

 

広告代理店を切り替えた翌月に注文獲得数が増えた。

こういった経験がある方はいらっしゃると思います。

『この新しい広告代理店いいよね』と言いたくなる瞬間です。でも、この広告代理店の運用能力は本当に高いと言えるのでしょうか?

ここでまずは、因果関係とは何か定義してみたいと思います。

因果関係とは?

因果関係とは、インプットとなりうる要因と、そのインプットによりもたらされるアウトプットにおいて、インプットのみが原因となって、特定のアウトプットにつながったという関係性がある状態と定義されます。

すなわち、‘広告代理店を切り替えた’ということが原因となって、‘注文獲得数が増えた’という結果がもたらされたのなら、この二つの要素の間には、因果関係があると言えます。

 

仮に、広告代理店を切り替えたことと、翌月の注文獲得数が増えたことに因果関係があるのなら、この広告代理店の運用能力は少なくともそれ以前に運用していた会社よりは高いと言うことができます。

それ、本当に因果関係と言える?

ここで一息ついてみましょう。

もしかしたら、新しい広告代理店は、決して以前の代理店と比較して優れているわけではなく、数カ月もしたらまた以前と同じ運用状況に戻ってしまう可能性もあります。

そして、最初の時の新鮮な気持ちは薄れていき、また新しい代理店を探したくなってしまう、こういった経験をお持ちの方もいらっしゃるハズです。

 

この場合には、新しい広告代理店に切り替えたことと注文獲得数の増加には、実は因果関係がなかったということになります。

では、なぜこのような認識のズレが起こりえるのか、3つの可能性について考えてみましょう。

要因①原因と結果が逆だった

そもそも広告代理店を切り替えたということは、以前の代理店の運用状況になんらかの不満があったからこそ、切り替えという判断をしたのではないでしょうか。

つまり以前の代理店はしっかりと成果を出すことができていなかった可能性が高いということです。

この状態下なら、どこか別の代理店に切り替えを行い、一般レベルの運用を行っただけでも注文獲得数が増える、すなわち、もとより注文獲得数は増加しやすい状況下だったのかもしれません。

 

代理店の切り替えが検討されるタイミングというのは、現状の代理店が上手く運用できていないという点で、得てして注文獲得数は改善されやすい状況下の傾向はありえます。

一般的には、順調に広告運用がなされているタイミングで、代理店を切り替えるという発想には、ならないかと思います。

 

注文獲得数が増加しやすいという素地が整ったからこそ、広告代理店を切り替えた、という結果につながったと言えそうです。原因と結果が逆ですよね。

要因②第三の別の要因があった

広告代理店を替える直前、期待でいっぱいのあなたの上司は、以前よりも投下する広告費を増やすことを決意しました。

結果として、切り替え後の広告代理店は運用できる広告費が増え、新しい施策にも果敢にトライすることができました。

そして、注文獲得数の増加という良い結果を収めることが出来た、こんな状況も発生しそうですね。

 

この場合、広告代理店の切り替えを原因として、注文獲得数が増えたのではなく、広告予算の増額を原因として、注文獲得数が増えたという結果がえられました。

すなわち隠れた第三の要因があったということです。

  • ・季節変動によって、たまたまその商品が売れやすい時期となった。
    ・ボーナスの時期と重なって、消費者の財布の紐が緩くなった。
    ・扱う商品がメディアに取りあげられ注目を集めた。

このような注文獲得数に影響を与えうる別の隠れた要因はなかったのか、注意してみてみると良いでしょう。

要因③まったくの偶然だった

そもそもの注文獲得数の絶対数が小さい場合、まったく偶然な現象として注文数が数倍になることはめずらしくもありません。

こういった場合、要因を分析しても、何もわからないかと思います。

何もわからないけど、でも良くなった。たまたま広告代理店を切り替えたタイミングにランダムな事象が重なり、運用結果が改善されたように見えるという状況です。

 

この場合、1カ月といった短いスパンでみるのではなく、もう少し長い視点でみてみると、偶然だったのかどうかは分かると思います。

もう数カ月もお付き合いすれば、新しい広告代理店の運用スキルに相応しい結果に落ち着くでしょう。

まとめ:要因分析への向き合い方

広告代理店を切り替えると、成果獲得が改善することがある。これは実際によく聞く話です。個人的な感覚としては、

 

要因①そもそも運用状態が芳しくなかったから、代理店の切り替えという判断が行われたという、原因と結果、各事象が逆の順番になっている。

 

要因②新しい代理店に切り替わったタイミングで過去の運用データをもとにアカウント構造を最新のものに再構築できた、新しい代理店にとって旧アカウントの数字ベンチマークがあったから強弱がつきゃすくスマートな運用ができた、新しい代理店にとって、運用初期ということもあり気合をいれて費用対効果を度外視でリソースを割いた、などの隠れた要因が存在していた。

 

これらが複合的に関連して、発生している現象かなと思っています。

この記事では『広告代理店を切り替えた翌月に注文獲得数が増えた』という例を通して、原因と結果の関係について考えてみました。

 

ある結果に対して、一見すると原因のように見えるものの多くは、実は、本当の原因ではない可能性があります。ある要素とある要素、それら二つの要素に関係性はあるものの、原因と結果という関係性は必ずしも成立していないことがお分かりいただけたかと思います。

 

思い込みによる間違った判断をしないために、原因と結果という関係性が、しっかりと時系列で成り立てっているか、両者に影響を与えるような他の隠れた要素が存在しないのか、意識していただければ幸いです。

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