リスティング広告のアカウントを構築する際にはキーワード収集が文字通りカギとなります。
最初に選定したキーワードの良し悪しで広告運用後の成果に大きな違いが出てきます。
しかし、キーワードの候補は何百、何千と膨大なものになり、成果を出すキーワードはその中のごく一部です。キーワードを探す事は、まるで砂金探採りのような作業で、かなり難しいのが現状なのです。
そこで今回は成果に結びつくキーワードを探すための考え方をご紹介します。
出稿する商品・サービスを知り尽くす
前回ライバルとの圧倒的な差をつける広告文を作る4つの手順でご紹介したとおり、リスティング広告を出稿する際には必ず3C分析を行いましょう。
何を売っているのか、どんなサービスを行っているかによってキーワードが決まります。
例えばお花屋さんがリスティング広告を出稿しようとしましょう。当然「花」「花屋」といったキーワードが候補に挙がります。
次に「バラ」「胡蝶蘭」といったお店で扱っている花の名前=商品名、あるいは「生花」「苗」「球根」といった、売っている花の状態をキーワードとすることも有効です。
また、自社の強みをキーワードに使うことも成果に結びつきます。
例えば花の配達サービスを行っているのであれば、「花 配達」といったキーワードを登録すれば、花の配達という付加価値を活かして成果をつなげる事が出来ます。
他にも、価格が他社よりも安ければ「花 安い」「花 激安」といったキーワードで出稿すれば、価格による競争優位性から成果に結びつける事が出来ます。
ユーザーの検索ニーズについて仮説を立てる
キーワードを探す際には、ユーザーがどのような言葉で検索するか、仮説を立てましょう。
仮にあなたが花を買いたいときにはどんな言葉で検索するでしょうか?
例えば最寄りの花屋を探すために「花屋 東京」「花屋 港区」と検索することでしょう。
花を配達しに来て欲しい場合は「花 配達」といったキーワードで検索する事も考えられます。
また、「花 母の日」「花 誕生日」あるいは「花 葬儀」といったキーワードは、花を贈るシチュエーションが含まれているので、花の購入に繋がる可能性が高いキーワードと言えます。
「花 彼女」というキーワードからは、「初めてのデートで花を贈ろうと思っている男性が、どんな花を贈ればいいか一生懸命探しているのだろうな」というストーリーまで想像できます。
このように、購入意図をもって商品を探すときにどのようなキーワードで検索するか、あるいは商品が必要に迫られるシチュエーションはどんな時なのか、仮説を立ててキーワードを探すことがポイントです。
関連性の低いキーワードを候補から外す
以上のような考え方でキーワードを洗い出していくと成果に繋がりやすいキーワードが見えてくるかと思います。
しかし、キーワードを選定する過程では、成果に繋がらないキーワードも出てきます。そうしたキーワードは候補から除外しましょう。
例えば、花を売りたいのであれば「花屋 就職」「花屋 バイト」といった、求人を探しているであろうキーワードは成果に結びつかないと予想されます。
同様に「花屋 開業」「花屋 収入」といったキーワードも関連性が低いので除外する必要があると考えられます。
「バラ 英語」「バラ 中国語」というキーワードは、バラを英語や中国語で何と言うかを検索している可能性が高く、「バラ 公園」というキーワードは、バラを買いたくて検索しているというより、バラが咲いている公園を検索している可能性が高いので、これらも除外したほうがベターです。
どのようなキーワードが成果に繋がるかという仮説を立てると同時に、どのようなキーワードが成果に結びつかないかという事も仮説を立てましょう。
上記のように、商品を売りたいのであれば、「物を買いたい」というニーズがないキーワードを選ぶ尺度、例えば「求人関連、開業関連、翻訳関連は除く」といった尺度を自分なりに持っておくと取捨選択がしやすくなります。
まとめ
前述のとおり、世の中数多ある言葉の中から成果に結びつけるキーワードを探すのは大変です。
自社の特長は何か?購入意欲のある顧客はどのような言葉で検索するのか?不要なものは何か?をしっかりと定めておけば、キーワードも絞り込めてきます。
また、短いキーワードの背景には、それぞれ様々なシチュエーション、ストーリーがあるのだと想像すると、キーワード選びも楽しいものになってくるかと思います。
今後もキーワード選定のポイントと面白さを紹介させて頂きますので、楽しみにして頂けたら幸いです。
