今回は一度ページに訪れたユーザーに再度来訪を促して成約を獲得するリマーケティングについてご紹介します。
一度サイトに訪れているので、すでに運用されている方であれば、効率的に成約が取れることを実感されている方も多いことでしょう。
一方、一口に「一度サイトに訪れたユーザー」といっても、ユーザーによって購買意欲の強さは様々です。
今回は、ECサイトでリマーケティングをすでに運用されている方向けで、活用して更に効率的に購買意欲が高いユーザーを集める方法を紹介します。
誰をターゲットにするか
例えば自動車のディーラーをイメージしてみましょう。
自動車ディーラーのお客様にもさまざまなお客様がいます。
ただ新車を眺めに来店したお客様もいれば、具体的に車の購入を検討していて、試乗までしたお客様。
試乗をしたお客様の方が購買意欲は高そうですね。
販売促進の一環として、ダイレクトメールを出して来店を促した場合、後者のお客様の方が来店して車を購入する確率が高いかと思います。
そこで、車を試乗したお客様にダイレクトメールを出した方が、効率的に車の販売に繋がります。
購買意欲が高いユーザーが集まるページとは
以上のことをインターネットに置き換えてみましょう。
Webサイトにはさまざまな階層があります。
ECサイトですと、TOPページ、商品画像や紹介文・スペックが掲載された商品ページ、購入手続きを進めるカートページ、そして注文完了ページという構成が多いかと思います。
我々が着目したのは「商品ページ」です。
ショッピングページに訪れたユーザーは、TOPページだけを訪れたユーザーよりも商品について関心を持っており、購買意欲が高いという仮説を立てました。
自動車のディーラーの例ですと、「試乗をしたお客様」に相当します。
従来から、TOPページに来たユーザーに対するリマーケティングは行っていました。
それに加えて、TOPページだけでなく、商品ページにまで訪れたユーザーに対するリマーケティングを実施しました。
商品ページに訪れたユーザーに対しては、入札単価を高く設定し、広告の表示機会も増やし、効率的にアプローチをしようと考えました。
すると、下表のような結果を得ることが出来ました。
TOPページのみを訪れたユーザーと比較すると成約数は約7倍、成約率も2倍近いという成果が出ました。
仮説通り、商品ページに訪れた購買意欲が高いユーザーに再度アプローチしてこれだけの成果を上げることが出来ました。
網を広げてユーザーを獲得しよう
ただ、TOPページのみを訪れたユーザーも蔑ろにはできません。
TOPページに訪問している時点で、興味・関心があるわけで、上表のように成約は取れているわけです。
そこで、前述のとおり商品ページに訪れたユーザーを追跡するキャンペーンは予算を多く割り振り、広告の露出を強化します。
一方で、TOPページを訪れたユーザーを追跡するキャンペーンは少し予算を低めに設定して、より多くの成約を獲得するという戦略が有効です。
商品ページに訪れた濃いユーザーをガッチリと囲い込んで、同時にTOPページにのみ訪れたユーザーにも広くアプローチをかけることで、効率的に成約を獲得することが出来ます。
ただし、商品ページへの訪問者数に注意
上記の方法は非常に上手く成約を獲得できている事例なのですが、すべてのページに適用できるわけではありません。
リマーケティングで使用できるリストは、指定した期間にユーザーが100人以上訪れないと使用することが出来ません。
例えば訪問期間を1日に指定した場合、1日に商品ページに100人訪れることが条件となります。
サイトへの訪問者数が少ない場合は、まずTOPページに来たユーザーに対するリマーケティングから始めましょう。
最後に
いかがでしたか?
一口にリマーケティングと言っても、どのユーザーを対象にするかによって成否は大きく変わってきます。
ぜひ参考になればと存じます。
