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2017.12.30

いつの間にかCVの測定漏れが発生している?ITPの影響とその対策
いつの間にかCVの測定漏れが発生している?ITPの影響とその対策

リスティング広告

こんにちは桐山です。

今回は、safari11.0から新たに実装された「ITP (Intelligent Tracking Prevention)機能」がWeb広告に及ぼす可能性のある影響について解説していきます。

 

サードパーティークッキー?クロスサイトトラッキング?

ITP機能を解説していく上で、まずは「サードパーティークッキー」「クロスサイトトラッキング」について簡単に解説していきます。

 

サードパーティークッキー

上の図の通り、サードパーティークッキーとはページをリクエストしたWebサーバとは別のWebサーバから送受信されるクッキーのことです。これだけでは分からないと思った方、

例えば、以下のような経験をしたことがないでしょうか?

AXISというブランド※注1の靴が欲しいと思い、そのブランドのWebページを閲覧し離脱したとします。離脱後、ニュースサイトを閲覧しているとページ内にAXISブランドの靴のバナー広告が表示される、といった経験です。

これは、サードパーティークッキーの技術を用いて広告を表示しています。

表示しているWebページの中には、別のサーバからクッキーを発行させる命令が記載されている場合があります。表示したいページにリクエストすると、その命令が働き広告用のサーバとやり取りを行い、広告を表示します。

つまり、広告を表示させるのに必要なのがサードパーティークッキーなのです。

※注1:架空のブランドです

 

クロスサイトトラッキング

上の図中の、赤色の矢印に注目してください。ページリクエストしたWebサーバとは別のWebサーバと通信をしています。これをクロスサイトトラッキングと呼びます。

 

クロスサイトトラッキング

上の図中の、赤色の矢印に注目してください。ページリクエストしたWebサーバとは別のWebサーバと通信をしています。これをクロスサイトトラッキングと呼びます。

 

ITP機能って何?

前提知識を共有したところで、いよいよ本題に入ります。そもそもITP機能ってどんな機能なのでしょうか?

ITP機能を一言でいうと、「ドメインのクロスサイトトラッキングを防止する機能」です。

2017年6月にWWDC17で発表され、2017年9月にiOS11の日本国内リリースと伴に広がり始めています。

 

ITP機能が実装された背景?

では、なぜこの機能が必要だったのでしょうか?

この機能が実装された背景には、ユーザのプライバシー保護の観点が大きく関わってきます。クッキーは、一度ログインすると次回からは自動でログインできるなど便利な側面があるものの、クッキーの発行者がユーザの閲覧情報を多数収集できてしまうネガティブな側面もあります。

プライバシー保護の観点から、取得した閲覧情報を用いて異なるドメインにまたがって追跡することを制限しようという考えが、実装された背景にあります。

 

ITP機能が発動する条件とタイミング

この機能の発動する前提条件は、「そのドメインにクロスサイトトラッキング能力が有ると機械が判断した」ということが条件です。

では、いつどのタイミングで発動するのでしょうか?

※検索エンジンで、ある事象を検索し表示された広告をクリック(アクション)したタイミングを画像内の0daysとします

アクションから1day以内

クロスサイトトラッキングを行うことが可能

1day~30days

Safariによってサードパーティークッキーが分離されクロスサイトトラッキングを行えない(ログイン関連は可能)

30days~

Safariによってサードパーティークッキーが完全に消去される

ここで一番重要なのは、アクションから24時間以内でしかクロスサイトトラッキングが出来ない、ということです。

この時点でリスティング広告に及ぼす可能性のある影響が何となく思い浮かんだのではないでしょうか?

 

ITP機能がリスティング広告に及ぼす可能性のある影響

では、リスティング広告に及ぼす可能性のある影響を解説していきます。主な影響は、以下2点が考えられます。

・アクションから24h以降のCVが正確に測定できない

・追跡広告(リタゲ・リマケ)の追跡期間が制限される(24h以内)

それぞれの影響について、見ていきましょう。

 

アクションから24h以降のCVが正確に測定できない

そもそも、CVを測定するためにはサードパーティークッキーが使われています。簡単なコンバージョン測定の流れとしては、検索連動型広告をクリックすると広告用サーバ(abc.comとします)からCV計測用のクッキーがブラウザに保存されます。

そして、リンク先(axis.comとします)に飛び、そのサイト内(axis.com)でCVに至るタイミングでabc.comを参照しabc.comから発行されたCV計測用のクッキーがあればCVとしてカウントされます。

この、CVのタイミングのabc.comを参照する流れがCV計測漏れを起こす仕組みの重要な部分です。CVのタイミングで開いているページはaxis.comです。そこで、abc.comを参照する、つまりクロスサイトトラッキングしていることになります。

上の画像は、CV計測漏れが起こりうるCVに至るまでの流れの一例です。

検索連動型広告をクリックして1日(24h)が過ぎるとCV計測用のクッキーがsafariによって分離されクロスサイトトラッキングが出来なくなり、広告からのCVではないと判断される可能性があります。

 

追跡広告(リタゲ・リマケ)の追跡期間が制限される可能性がある

GoogleAdwordsのリマーケティング広告やYahooのサイトリターゲティング広告などはサードパーティークッキーを利用して追跡しています。そのリターゲティング用のサードパーティークッキーが24h後には分離されるので、リターゲティング・リマーケティング広告が表示される最大時間は24hではないかと危惧されています。

 

まとめ

つい先日、iPhone8やiPhone Xが発売された今、ITP機能の影響が広がるのは時間の問題です。

GoogleAdwordsからはITP機能に対応できるアップデート情報が公開されました。(※参照1)

ご紹介した2つの影響の内、特にリタゲ・リマケが表示されないとあれば、お客様の売上に悪影響を及ぼす可能性もあります。

広告運用者としては、今できる対応策は早めに講じて、お客様の売上アップに注力していかなければなりません。また、Google以外の関係各所の動向にもアンテナを向け、慎重に広告運用していくことが大切です。

※参照1:https://support.google.com/adwords/answer/7521212?&hl=ja

 

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