「自社の名前で検索すればすぐに出てくるのに、業界名や商品名で検索されると全く出てこない」このような状態に心当たりはないでしょうか。
東海地方の製造業・商社では、既存の取引先や紹介からの引き合いが安定している分、指名検索(社名・ブランド名での検索)に依存し、新規のお客様がまだ自社を知らない状態からの流入経路が育っていないケースが目立ちます。Web経由の問い合わせのうち指名検索が9割を占め、新規のお客様にはほとんど届いていない、という状況も珍しくありません。
この記事では、指名検索への依存が起きる典型的な原因を3つのパターンに分けて整理し、それぞれの対策の選択肢を紹介します。
指名検索と非指名検索の違い、なぜBtoBの中小製造業・商社で偏りやすいのか?

指名検索とは、会社名やブランド名など「その会社を既に知っている人」が使う検索です。これに対して非指名検索とは、業界名・商品カテゴリ・課題キーワードなど「まだその会社を知らない人」が使う検索を指し、新規のお客様がその企業に初めて出会う主な入口になります。
BtoBの中小製造業・商社では、既存取引先や紹介からの引き合いが売上の中心を占めることが多く、Webサイトが「既に取引がある人が確認するための場所」として作られがちです。その結果、初めて接触する見込み客向けの情報設計が手薄になり、社名検索では情報が出てくるのに、業界名や課題キーワードでの検索には対応できていない、という偏りが生まれます。
指名検索依存が起きる3つの典型パターン

指名検索への依存は、単一の原因ではなく複数の要因が重なって起きます。代表的な3つのパターンを紹介します。
パターン①:非指名検索で見つけてもらえない

業界名・商品カテゴリ・課題キーワードで検索された際に、自社サイトが上位に表示されない状態です。SEOのキーワード設計がされていない、専門用語ばかりで一般的な検索語と噛み合っていない、といった原因が典型的です。
パターン②:AI検索(AEO/LLMO)への非対応

ChatGPTやPerplexityなどのAI検索・生成AIに「〜ができる会社」として自社が挙がらない状態です。AI検索は近年急速に普及していますが、対応している中小企業はまだ少なく、対応の遅れがそのまま新規層への露出不足につながっています。
パターン③:訴求ターゲットのズレ

BtoB卸先向けの内容と一般消費者向けの内容が同じページに混在し、どちらの読み手にも刺さらない状態です。社内担当者と制作会社の間で「誰に向けたサイトか」の認識が揃っていないまま更新を重ねると起こりやすくなります。
症状の比較表

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パターン |
典型的な症状 |
気付きやすいサイン |
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①非指名検索の弱さ |
業界名・商品カテゴリ・課題キーワードで検索されても上位に出てこない |
Web解析で「会社名」以外の流入キーワードがほとんど無い |
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②AI検索(AEO)への非対応 |
ChatGPTやPerplexity等に「〜ができる会社」として自社が挙がらない |
自社の商品カテゴリをAIに質問しても社名が出てこない |
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③訴求ターゲットのズレ |
BtoB卸先向けの内容と一般消費者向けの内容が同じページに混在し、どちらにも刺さらない |
社内・制作会社間で「誰に向けたサイトか」の認識が揃っていない |
対策の選択肢

3つのパターンのどこに当てはまるかが分かれば、対策の方向性も見えてきます。中小企業が取れる選択肢は大きく3つです。
- 自力で取り組む:SEO・AEOの知見を社内に蓄積し、コンテンツ制作や構造化データ対応を内製化する
- ツールを活用する:SEO/AEO診断ツールや生成AIを使い、キーワード設計やコンテンツ制作を効率化する
- 伴走支援を受ける:外部の診断・支援を受けながら、優先度の高い箇所から着手する
どの選択肢が適切かは、社内のリソースや、そもそも自社がどのパターンに当てはまっているかによって変わります。まずは現状を客観的に把握することが出発点になります。
よくある質問

Q. 指名検索と非指名検索の違いは何ですか?
指名検索とは、会社名やブランド名など「その会社を既に知っている人」が使う検索です。非指名検索とは、業界名・商品カテゴリ・課題キーワードなど「まだその会社を知らない人」が使う検索を指します。新規のお客様の多くは非指名検索を経由して初めて企業を知るため、指名検索だけに依存している状態では新規層に届きにくくなります。
Q. なぜBtoBの製造業・商社は指名検索に依存しやすいのですか?
既存の取引先や紹介からの引き合いが安定している企業ほど、Webサイトが「既に取引がある人が確認するための場所」として作られがちで、初めて接触する見込み客向けの情報設計が手薄になりやすいためです。結果として、社名で検索すれば情報は出てくるものの、業界名や課題キーワードでの検索には対応できていない状態になります。
Q. 自社が非指名検索やAI検索でどれくらい見つけてもらえているか確認する方法はありますか?
無料の「SEM診断レポート」で、現在の検索での見え方(指名検索・非指名検索の比率、主要キーワードでの順位など)を確認できます。まずは現状を数字で把握したうえで、3つのパターンのどこに当てはまるかを見極めることが対策の第一歩になります。
まとめ
指名検索への依存は、①非指名検索の弱さ、②AI検索(AEO)への非対応、③訴求ターゲットのズレ、という3つのパターンが組み合わさって起きます。まずは自社がどのパターンに当てはまるかを、感覚ではなく数字で確認することが対策の第一歩です。
SEM診断で問い合わせ・資料請求などの反響自体は増えているのに、その後の対応が追いついていない、属人化している、という感触がある場合は、集客の「入口」ではなく「出口」側に課題がある可能性があります。
詳しくは「中小企業の営業・顧客対応、何から改善すればいい?CRMで解決できる4つの課題」をご覧ください。
