Googleアナリティクスを活用し主要動線を分析してCVRを高める方法

突然ですが、あなたはGoogleアナリティクスを使ってサイトを分析する時、どこから見ていますか?

サイト上のユーザーの動きは多様で、多くの行動経路が存在します

Googleアナリティクスのユーザーエクスプローラーレポートを見れば、ユーザーの動きを1つ1つを見ることもできます。

また、その1人の行動から課題と仮説を発見することもできるでしょう。

ユーザーエクスプローラー

CVユーザーの動きから起点になっているページや流入経路を探す

 

しかしながら、細かな経路をつぶさに見るには多くの時間が必要です

だからこそ、サイト上でもっとも太い主要動線から優先して改善するほうが施策に対する改善効果は大きいと言えます。

改善の基本である「大きな視点から小さな(細かな)視点」という順番は、このケースでも有効なのですね。

 

そこで今回は、Googleアナリティクスを使って主要動線を見つけ、分析・改善する方法を紹介します。

改善する際は、自社サイトの一番多くの人が使っている主要動線(メイン通り)から改善するのが一番です。

主要動線が分かれば、その次に一人ひとりの経路を見て、さらなる改善案を探せるからです。

 

効率よくサイトを改善するためにも、ぜひこの機会に主要動線を分析してみてくださいね。

Googleアナリティクスを使って主要動線の見つける方法

ランディングページレポートで訪問セッション数を見る

では、さっそくGoogleアナリティクスを使って主要動線を見つけていきましょう。

ここで重要なのは「ユーザーはどのページを起点として自社サイトに流れてくるのか」を確かめること。

この視点で一番多くのユーザーがたどり着いているページを見ていきます。

ランディングレポート

行動▶サイトコンテンツ▶ランディングページから確認するレポート
 

こちらは弊社サイトのある1週間のデータです。

最もセッション数の多いページはランディングページとして、一週間で1,660回の訪問につながっています。

そして新規セッション率は94.49%。こちらのページのおかげで、弊社のことを知らなかった多くのユーザーと接点が持てています。

分析する2つのポイント

よりアクセスをもたらす参照元を見る

1つ目のポイントは、アクセスの流入がどのような参照元から来ているかです。
広告からなのか、自然検索からなのか、もしくはソーシャルメディアからなのか。

どの参照元から多くのユーザーが来ているか分かれば、その参照元を強化する施策を考えることもできます。

レポートを見ながら、ユーザーと一番太い接点は、どの参照元であるかを把握しましょう。

ランディングページレポート

ランディングページレポート(セカンダリディメンション:参照元/メディア)

 

例えば、こちらのレポートをみると、該当のページは自然検索(Organic Search)経由の流入がほとんどであることが分かります。

自然検索からの流入が多い場合は、このような対策が考えられそうですね。

  1. Google Search Consoleを使ってどんな検索語句で上位表示しているのかを把握
  2. 順位計測ツールを使い、多くの訪問者をもたらす重要キーワードの検索順位を定点観測

 

もし検索順位が落ちたら、コンテンツを追加する対策もできます。また複合ワードでの集客強化も1つの手ですね。

対策を考えるためには、ユーザーと自社との初期接点になっている「重要ページ」と「集客経路」の双方を把握することが重要です。

デバイス別の訪問数を見る

デバイス別レポート

2つ目の視点は、どのデバイスを使ってサイトに訪問しているかです。

こちらのページの場合、モバイル(スマートフォン)からの訪問が全体の6割くらいだと分かりました。

 

もしかしたら外出先でのふとしたタイミングでページを閲覧しているのかもしれませんね。

その場合、すぐにはお問合せなどに繋がらないでしょう。

すると、改めてページを見てもらう接点が作れないかを考える必要がありそうです。

 

先ほどのページでは、資料請求フォームの設置、メルマガ登録などを促進して、リピートしてもらえる工夫をしています。

どのデバイスで閲覧しているか分かると、施策検討の材料にも使えます。

 

いきなり正解の施策を出そうと力むのではなく、試行錯誤を繰り返していきましょう。

主要導線を新しいセグメントにまとめ、改善点を見つける

主要動線の動きをカスタムセグメントにする

カスタムセグメントの作成

先ほどまで分析した内容をもとに、Googleアナリティクスのカスタムセグメントを作ってみましょう。

セグメントを作ることで、自社のサイトに大きな影響を持つ接点とその後の動きをを可視化し、コンバージョンの改善に繋げていけます。

 

今回は、もっとも訪問者の多いランディングページ × 流入参照元 × 閲覧デバイスの組み合わせで、セグメントを作ってみます。

 

このカスタムセグメントは、

  • 1番訪問者の多い「6224.html」にランディング
  • 一番の流入経路であるメディア“organic”から流入
  • もっとも多いデバイスカテゴリであるmobileで来た人

をまとめています。

主要動線のセグメントを使って、サイトを改善する

主要動線セグメントの離脱ページ

先ほど作成したセグメントを使って、サイトの分析をしてみましょう。

例えば、主要動線を通過するセッションは、どこページで離脱しているか確認してみます。

 

離脱ページレポートを見てみると、直帰しているセッションが多いことが分かりますね。

すると「このページを見に来た人にとって資料請求はハードルが高いかもしれない」との仮説が生まれます。

そこで CTA をもう少しハードルの低いもの、例えば、LINE公式アカウントの登録を入れてみるといった施策を考えられそうです。

 

もしくは「資料請求ボタンが見つけづらかったかもしれない」との仮説もできるかもしれません。

その場合、資料請求ボタンをさらに強調してみるなんて施策も考えられそうです。

行動フロー

主要導線の行動フローを把握してコンバージョンに近づける

 

主要動線をたどるユーザーが離脱している個所は、改善した際のインパクトも大きいです。

ぜひ確認して、改善を考えてみましょう。

ECサイトを運営しているのなら、どのようなユーザー属性によって主要動線が構成されているのかをみても面白いですね。

年齢、性別、エリアなどが分かると、その主要動線上にユーザー属性に合致したコンテンツを設置することで、反響率を高められます。

まとめ

この記事では、Googleアナリティクスを活用して主要動線を分析し、CVRを高める方法について紹介しました。

大切なのは、初期接点となっているページにどのようなデバイス、どのような経路から来ているのか明確にすること。

そして、その主要導線をお問合せなどコンバージョンに繋げていくことです。

そのためには、主要導線がどこで切れているのかを確かめてみましょう。
動線が切れている個所にお問合せや資料請求ボタンを設置するなど、手前のCVポイント(マイクロコンバージョン)を置くとよい打ち手になるかと思います。

もし自社の主要動線を把握していない方は、ぜひ早めに確認してセグメントを作ってみましょう。

そして、主要動線をお問合せに繋げられるように、離脱ページの改善、CVポイントの再設計などしてみてくださいね。