岐阜市役所

定員30名の企画に127名が殺到!行政の固定概念を打破し、新規層を開拓した岐阜市役所の「伴走型PR戦略」

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業界
官公庁・地方自治体
業種
地方行政(観光振興・健康増進事業)
事業内容
「クアオルト健康ウオーキング」の推進およびPR事業
従業員数
1,000人以上
提供サービス
Web広告運用代行
 

話し手:岐阜市役所 ぎふ魅力づくり推進部 観光コンベンション課 主査 吉田 昌史 様
                                  ぎふ魅力づくり推進部 観光コンベンション課 主任主事 片桐 弘貴 様
          保健衛生部 健康づくり課 主任主事 髙屋 明日香 様

聞き手:株式会社アクシス



岐阜市が推進する、自然や歴史を活かした健康づくり事業「クアオルト®健康ウオーキング」。確かな健康効果を持つ素晴らしい事業でありながら、参加者は60代以上の常連層に偏り、新規参加者の獲得という深刻な壁に直面していました。行政ならではのPRの固定観念に悩み、さまざまな施策を試すも突き抜けられない日々。

そんな現状を打破するきっかけとなったのが、アクシスとの出会いでした。ユーザー視点に立ったInstagram広告の戦略的運用により、定員30名に対して127名の申し込みを獲得。新たな世代や県外からの集客、さらには市役所内の意識変化まで引き起こしたプロジェクトの軌跡に迫ります。

良い事業なのに伝わらない、PRの固定観念と葛藤 

豊かな自然や歴史的背景を持つ岐阜市。同市が市民の健康づくりのために力を入れているのが「クアオルト健康ウオーキング」です。しかし、事業への熱い想いとは裏腹に、現場は「新しい人になかなか参加してもらえない」という課題を抱えていました。

岐阜市役所2アクシス「クアオルト健康ウオーキング」について教えていただけますか。

髙屋様:クアオルト健康ウオーキングは、ドイツの「クアオルト(療養地・健康保養地)」で行われている運動療法を基に日本で考案された健康づくりのためのウォーキングです。具体的には、ご自身の心拍数を測り、運動強度を調整しながら決められたコースを歩くというもので、生活習慣病や狭心症のリハビリなどの運動療法として活用されています。

岐阜市では、令和2年度から本格的に事業を開始しました。金華山や長良川、百々ヶ峰、中心市街地など、岐阜市ならではの自然や歴史を楽しめる4つのコースがあり、市民の健康づくりを推進しています。

しかし、大きな課題がありました。ウォーキングという性質上、どうしても健康に関心のある60代以上の年齢層がメインとなり、若い方の参加が非常に少なかったのです。最初はお一人での参加が多いのですが、何度も参加するうちに常連の方同士で仲良くなり、一緒に参加されるケースが増えていました。それは素晴らしいことでもある反面、結果として初めての方や若い方がなかなか参加しづらい「マンネリ化」のような状況が起きていたことが課題でした。

岐阜市役所3アクシスなぜ、新規の方が参加しにくい状況になっていたのでしょうか。

吉田様:「クアオルトってそもそも何?」という説明から始まるのですが、「脈を測る」「決められたコースを歩く」といったオーソドックスなやり方を伝えようとするあまり、堅苦しい表現になってしまい、参加のハードルをかなり上げてしまっていたのだと思います。

本来、PRは私たちの課にとって一番の仕事です。しかし、これまでの経験から「広報誌はこういう風に打ち出す」といった固定観念があり、新しい層に向けて斬新で訴えかけるようなアイデアを出すのが正直難しい状態でした。

髙屋様:専門家の方々と情報交換もしますが、専門的になればなるほど、それを噛み砕いて魅力的に届けるというPRの視点からは距離ができてしまう難しさもありました。「どうやって新しい層を取り込むか」というずっと抱えていた悩みを、なかなか解決できずにいました。

決め手は「言われた通りに作る」からの脱却

手探りの状態が続く中、市の広報誌や公式LINE、Instagramでの発信など「やれることは全てやってきた」と語る皆様。しかし、地道な努力だけでは状況は劇的には変わりませんでした。

アクシス:これまでもさまざまな媒体で情報発信をされてきたと思いますが、そこでの苦労はありましたか?

髙屋様:広報誌や市の公式LINE、専用のInstagramアカウントなどでの発信、既存の参加者にご家族を誘ってもらうなど、思いつくことは全てやってきましたけど、爆発的な反響はありませんでした。

片桐様:私自身、クアオルト健康ウオーキング以外の業務においても、Instagramの投稿を担当していますが、イベントの告知はできても、それ以外の日々のネタ探しは本当に大変でした。何がユーザーに刺さるのか全くわからなかったんです。

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アクシス:Web広告のパートナーとしてアクシスを選んでいただいた決め手を教えていただけますか。

片桐様:もともとアクシスさんには、別事業でInstagram広告運用をお願いしたことがあり、目標を大きく超えるインプレッション数とリーチ数を獲得した実績がありました。どれくらい反響があるか分からないクアオルト健康ウオーキング事業でも、アクシスさんなら浸透させていただけるのではないかと期待しました。

片桐様:個人的な決め手としては、具体的なPRの方向性を提案してくれたことです。通常、我々のような行政の発注はスケジュールも厳しく、こちらが「こうしてください」と言ったら、言われた通りのものが返ってくる流れ作業になりがちです。しかしアクシスさんは「どう伝えたらいいか」という根本の部分から、こちら側に立って理解しようとしてくれました。「どうしてこうするのか」という理由までお話しいただけるので、この提案で進めてみようと思ったのです。

ターゲットを深掘りし、ユーザー視点を貫いた戦略設計

プロジェクトが始動し、Instagram広告を活用した広告配信がスタートしました。単に広告を出すだけでなく、ユーザーの心を動かすための深い議論が交わされました。

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アクシス:実際のプロジェクト進行において、印象に残っているプロセスはありますか?

髙屋様:初回の現状整理の打ち合わせから、私たちだけでは思いつかないような視点をいただきました。昨年の秋の配信では、紅葉と掛け合わせて、ウォーキングを「家族でお出かけする機会に」と提案いただきました。ファミリー層に限定した取り組みでなくてもファミリー層をターゲットに広告を打ち出すという発想が私たちにはなかったので、なるほどと驚かされました。

片桐様:今年度は「信長公ゆかりの地を歩く」という企画を実施しています。私たちは「歴史」の側面でしかアピールできないと思い込んでいましたが、「本来のウォーキングイベントとしての打ち出しもしていきましょう」と提案いただき、ターゲットを「歴史好き」と「日々の疲れから自然でリフレッシュしたい人」の2つに分けてバナーを配信することになりました。同じイベントなのに、こんなに雰囲気が変わるものなんだと新鮮な感覚でしたね。

結果として、自然をアピールしたバナーの方がクリック率が高い結果となりました。2つのバナーを比較するからこそ打ち出し方の優劣がわかるという、新しい考え方を知ることができましたし、この結果を次回はどう活かせそうかまで一緒に考えてくれたのが心強かったです。

定員の4倍を超える127名が殺到!現場に起きた劇的変化

ターゲット層の深掘りと検証を繰り返した結果、ついにこれまでの常識を覆すほどの劇的な成果が生まれます。参加者数の圧倒的な増加は、現場に「嬉しい悲鳴」をもたらしました。

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アクシス:広告を配信した結果はいかがでしたか?

髙屋様:今まで、1回あたりの平均参加者数は11人でした。春のイベント告知では、定員30名に対して、なんと127名もの申し込みがあったんです!今まで見たこともない数字でした。

配信が始まって1週間くらいで、あっという間に定員を超えてしまいました。「もうどうしよう、嬉しい悲鳴ってこういうことなんだ」と実感しました。途中から申し込みフォームの状況を見るのが怖くなるほどの勢いでしたね。

アクシス:参加される方の層に変化は見られましたか?

髙屋様:大きく変わりました。普段は60代以上の方で大半を占めるのですが、今回は50代の方も同じくらい多く、市内だけでなく市外や県外からもご応募いただきました。一番若い方だと18歳の参加者もいらっしゃったほどです。今までとは全く違う新しい層に「クアオルト健康ウオーキング」を知っていただけました。

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アクシス:当日の運営もかなり大変だったのではないでしょうか?

髙屋様: そうなんです。これまで20人以上を一度に引率した経験がなく、専属のウォーキングガイドたちにとっても初めての事態でした。当日は普段のガイドの人数だけでは足りないため、他部署の職員まで引っ張り出して、応援に協力してもらうほどのパニックぶりでした。

さらに、イベント当日は台風が近づいており雨だったんです。普段のウォーキングイベントなら、雨が降るとキャンセルが相次ぎます。「127名も申し込みがあったのに、当日10人しか来なかったらどうしよう…」と不安に思っていました。しかし、皆さん雨の中でも傘やカッパを持参して参加してくださったんです。

イベント後のアンケートでは、「自分の体の健康状態に気をつけながら歩く経験は初めてだった」という嬉しい感想もいただきました。「歩くこと自体が楽しい」「健康のために大事だと思った」と感じてもらうことができれば、それがご自身の健康づくりに繋がっていきます。単に人を集めるだけでなく、本来の目的である健康づくりのきっかけをしっかりと提供できたと感じています。

「答えをもらうのではなく、一緒に創り上げる」PRに悩むすべての自治体・企業へ

 前例のない成功体験は、岐阜市役所の皆様に「効果的なPRのあり方」という新たな視座をもたらしました。最後にプロジェクトを振り返っての思いを伺いました。 

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アクシス:今後のビジョンや、同じように集客やPRに悩まれている企業様・自治体様へのメッセージをお願いします。

片桐様:アクシスさんは、仕様書に書かれている数値だけを達成すればいいという考えではなく、「次回の配信を踏まえたデータ分析をしましょう」「バナーのABテストをして、ユーザーの興味を探りましょう」と、本当に親身になってクアオルトのPRを一緒に考えてくれたパートナーです。どうしたら目を惹くのか、誰をターゲットにするのかという考え方を学ばせていただきました。今後も引き続き、一緒に企画をしていけたらと思っています。

吉田様:我々のような官公庁や行政は、そもそも「どうやってPRしていいか」「何のためにPRするのか」が分かっていないことも多いんです。だからこそ、固定観念にとらわれず、客観的な視点で一緒に考えていただけるスタンスは非常に相性が良いと思います。悩んでいることや分からないことを全く恥ずかしがらずに言ってもらえれば、受け止めて我々のように結果に結びつけてくれるはずです。

髙屋様:私自身、Instagram広告のイロハすら知らない状態からのスタートでした。初歩的な質問を何度もしてしまいましたが、その度に親身になって答えていただきました。こちらが「こうしたい」ということに対して、ただ答えを教えてもらうだけではありません。一緒に調べ、一緒に考えた上で、「こういう方向性でいきませんか?」と提案してくださるのが最大の魅力です。何かを「一緒に創り上げたい」と考えている企業や担当者の方には、間違いなく向いているパートナーだと思います。

アクシス:これからも岐阜市の地域活性化に向けて全力でサポートしてまいります。本日は貴重なお話をありがとうございました!

取材協力:岐阜市役所 クアオルト®健康ウオーキング

※掲載内容は、取材当時のものです

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