株式会社ミノヤランチサービス
新規顧客が130%まで増加!一昔前のホームページが優秀な営業スタッフになるためにした3つのこと
- 業界・業種
- 企業向けの日配給食弁当の製造・販売
- 感じていた課題
- ホームページの見た目が一昔前の状態。またネットでより新規顧客を獲得したいと考えていた
- 支援結果
- お問い合わせ件数が通年で4~5割増加。新規の獲得件数、食数は1.3倍に成長。
- 提供サービス
- Web集客改善コンサルティング、ホームページ制作、リスティング広告運用代行
話し手:株式会社ミノヤランチサービス
総務部 部長 杉本 博伸 様
販売部販売総務課 松本 修 様
販売部販売総務課 倉地 智 様
聞き手:株式会社アクシス
制作部 高橋 こず恵
コンサルティング部 林田 栞理
ー御社のビジネスについて教えていただけますか?
杉本:ミノヤランチサービスは、愛知・岐阜・三重エリアで企業向けの日替わり弁当を配達している会社です。創業は平成5年10月で、今期が29期目となります。
製造しているお弁当は、7つの工場合わせて一日あたり計64,000食ほど。夜中から早朝にかけてお弁当を製造し、午前中にトラックで配送センターに届け、そこからバンに積み替えてお客様のところに配送し、午後に空き容器を回収するという流れです。
お客様は基本的に企業だけで、個人のお宅はほとんどありません。現在は約9,500社に毎日お届けしています。社会的にはあまり認知されていませんが、毎日6万数千人の方に召し上がっていただくお弁当を作っているので、この地域の企業、ひいては経済を下支えしている自負があります。
地域にはほかのお弁当宅配業者さんもありますが、配達のスピード、注文の融通が利くこと、バリエーションがあって飽きないこと、新メニューを積極的に採りいれていることなどが弊社の強みです。もちろん、ご飯やおかずのおいしさにもこだわっています。
衛生面にも非常に気をつかっており、これまでに事故を起こしたことはありません。
営業スタッフの代わりに集客できるWebサイトが欲しい
ーこれまでのホームページにどんな問題を抱えていたのでしょうか。
松本:一番の問題は、ホームページのレイアウトや見た目の部分ですね。どちらかというと古くさい仕様で、操作性、視認性なども「一昔前のホームページ」という感じ。とりあえずホームページはあるものの、何も機能してないような状態でした。
どれくらいホームページを見てもらえているかもわかりませんでしたし、スマートフォンやタブレットにも対応していませんでした。「お問い合わせを増やす」という目的を考えると問題だらけでしたね。
ーホームページのリニューアルを決めたきっかけは?
杉本:もともとリニューアルは前任者が始めたことなので正確なところはわかりませんが、前任者がインターネットやSNSに詳しく、それまでのホームページではダメだと実感してリニューアルに踏み切ったのだと思います。
私自身はリスティング広告も知らない状態で、前任者が引いたレールの上を走ってきた感じです。陳腐化していたホームページを機能するものに変え、それに伴ってリスティング広告などいろいろ始めようと思いました。
倉地:リニューアルする前も新規のお客様を獲得できていなかったわけではないのですが、お弁当の食数を増やすにあたって、ホームページが営業さんの代わりに集客してくれたらいいな、という期待がありましたね。
杉本:うちも営業が何人かいますし、配送センターの社員たちも営業をしてくれますが、やっぱり人海戦術は限りがあるので、ネットを使えばより多くの「未来の顧客」にアプローチできるだろう、大きな効果が出せるだろう、というところがあったのでしょう。
ーアクシスにご依頼いただいた経緯は何だったのでしょうか。
杉本:経営者向けの勉強会か何かで、社長つながりだったのではないかと。
倉地:つながりがあったというのもありますが、Webサイトをただ制作するだけでなく、そのあとのコンサルだったり、広告展開だったり、そういう後ろの部分まですべて対応してもらえるっていうところがアクシスさんにお願いした理由かなと思います。
ミノヤランチサービスならではの強みを出せるように
ーWebサイト制作では何を大切に考えたのでしょうか。
高橋:最初は前任者の方からミノヤランチサービスさんの特徴や他社さんとの違いをたくさん聞かせていただきました。ご飯がおいしいことが一番の強みで、そこは推したいな、と仰っていたのが印象的ですね。
ほかにも、栄養士の方にインタビュー形式でメニュー開発にあたってのヒアリングをさせていただいたり、あとは品質とか管理の責任者の方にもインタビューをさせていただいたり、とにかく関わる方にいろいろお話を聞いて、ミノヤランチサービスさんならではの強みを見つけていった感じです。
例えば、街中を走る配送車のロゴを見たお客様が電話で問い合わせをされるという出来事があったそうです。その後に営業の方がすごくスピーディーに動かれるんですよね。
メールをすぐに送ったり、無料サービスの試食を直接持って行ったり、営業の方の動きがとにかく機敏で、そうした対応後の契約率がすごく高いそうなんです。Webからのお問い合わせを増やせさえすれば、持ち前の営業力で契約に繋げられる。これは強みになるなと思いました。
松本:試食していた企業さんはそのまま契約をしてくださるところが多くて、去年でいうと試食からの成約率は約8割です。競合さんも無料の試食サービスをされているところがあるので100%とはいきませんが、試食していただくところまで持っていければ、8割がたは契約をいただけます。もちろん、営業スタッフの頑張りがあってこそ、ですけど。
ー具体的にどういった工夫をしていったのでしょうか。
高橋:確かに、既存のホームページは、ちょっと古めかしい感じではありました(笑)。
デザインを一新するにあたって、スマホ対応した今の時代に合ったデザインにするのはもちろん、それに加えて、女性をターゲットにしたデザインを提案させていただきました。
企業がお弁当の配送業者を決めるときは、総務の女性がミノヤランチさんを見つけてきて、決裁権のある方に提案するケースが多いと思うので、実際サイトを見られる女性に好まれるデザインであることが大切だと考えたからです。
具体的には、BtoBは安心感や信頼をイメージするブルーなどの寒色系に行きがちですが、食品なので明るい赤やオレンジなどのビタミンカラーを使っておいしそうに見えるように、かつ、女性に好感を持ってもらいやすい色使いを意識しました。
倉地:写真に関してもこだわって、モデルさんを用意して、しっかりと撮影していただきました。ビジュアルはとても大切なので、弊社の社員に撮ってもらうときにも、みんな笑顔で和気あいあいとした感じを心がけました。
ーWebサイト制作にあたって大変だったことはありますか。
倉地:写真撮影は一日がかりで大変だったなという記憶があるぐらいで、Webサイト制作に関しては、特に困難は感じませんでした。(コンテンツの)文章を書くことについても、前任者がメインの文章を作ってくれたので、僕は誤字脱字のチェック程度でしたから。
アクシスさんが「ここに何があって、ここからここに移動できて」など教えてくれたので、そういう考えがあってこういうふうにやってるのか、と納得できて進めやすかったですね。
高橋:ちょっと難しかったのは、新規の方にも、日々利用されるリピーターの方にも使いやすいようにする必要があったことです。Webサイトから新規のお客さんを獲得したいという狙いはあるものの、すでに利用されている方が日替わり弁当のメニューを見たくてアクセスすることも多いと伺っていたので。
この点に関しては、既存の方がメニューにすぐたどり着けるように、一番上に「日替わり弁当 今月のメニュー」「健美膳 今月のメニュー」「麺弁当 今月のメニュー」のボタンを設置して、動線を邪魔しないかたちに工夫しました。
もう1人優秀な営業スタッフをWebに置くようなイメージ
ーリスティング広告を始めるにあたっての課題はどんなものでしたか。
杉本:昨年10月に私が前任者から引き継いだ時点ですでにリスティング広告は始まっていたので、成果をもらっただけでした。それまでは、リスティング自体まったく知らなかったですね。確かにスマホでインターネットを見ていれば広告は出てるんですが、リスティング広告を始める前は、それが広告だということさえ知りませんでした。
林田:リスティング広告運用を提案するにあたって、最初は前任者さんとやりとりさせていただきました。ホームページ制作のときと同じですが、ミノヤランチさんのロゴを見て電話をかけてくれたり、名前を知っていて問い合わせてくれたりするような傾向があると聞いていました。
逆に、まだ「ミノヤランチサービス」という具体的な名前が浮かんでないような人、つまり「愛知 弁当 配達」などのキーワードで漠然と調べてるような人に対しては、ミノヤランチさんのサイトがヒットしていなかったので、そこにどうにか引っかかるようにするというのが課題でした。
なので、まずはそうした指名検索以外のニーズを取りこぼさないようにすることを狙って、最初の広告配信をスタートさせていただきました。
ーリスティング広告を始めてからの実感はありましたか。
杉本:それはもう、もう目に見えて感じています。実績で言うと、広告のスタートが去年の5月で、ちょうど今月で丸一年になります。もちろん月によってばらつきはありますが、導入前と導入後では、通年で約4割から5割増しぐらいの問い合わせ件数があり、新規獲得の件数と食数も3割くらい増えました。
先ほどのお話にもあったように、ミノヤランチという社名を知っている人はGoogleで検索してたどり着くでしょうが、宅配弁当業者ってそんなにメジャーなものではないので、指名検索よりも「愛知 弁当 配達」などのような調べ方をされる人が多いと思うんです。
なので、リスティング広告運用をすることで、潜在的なニーズを持っている層に一定見ていただくことができ、契約までのご縁を作ることができたのかなとは思います。
松本:コストの面で言うと、広告費は毎月かけていますが、この広告費の一つの基準が営業スタッフ1人あたりにかかる人件費なんですね。
営業スタッフには「1人あたり月○食、年間○食を取ろう」という最低限の目標があります。営業スタッフの人件費に投資することと、広告費に投資することを並べてみると、広告費にかけた現在は、営業スタッフ約4人分の働きを広告がしてくれている計算です。
取ってきた食数で言うと3〜4倍になるので、費用対効果のインパクトは大きいなと思います。ある意味、もう1人優秀な営業スタッフをWebに置いてるようなイメージですね。
Web集客に懐疑的だった社員たちの意識が変わった
ーWebに取り組むようになって、社内にも変化はありましたか?
松本:弊社の販売の流れとしては、ホームページからお問い合わせがあったら管轄の店舗に電話をして、「お問い合わせがあったので対応お願いします」と伝えます。現場の人たちは毎日の配送もありますし、忙しいので、以前は対応を煩わしく感じているようなこともありましたが、今は問い合わせに対してのレスポンスってのはすごく早くなりましたね。
Webだと話も早いし、契約も決まるであろうという感覚があるので、現場スタッフの取り組む意識も変わったのではないかと個人的には思っています。
それまではWebに対して懐疑的でしたし、そもそもお問い合わせの件数が少なかったのであんまり期待もしてなかったのかもしれません。しかし、劇的にこういうふうに数字として変わってきたので、社員一人一人の意識や取り組み方も変わったのかなと思います。
杉本:ホームページからのお問い合わせメールは社長にも届くようになっているのですが、社長はすべてのメールを見てるんです。「そんなに問い合わせが入ってるのか」と、すごく楽しみに読んでいるようで、問い合わせに対しても「ちゃんと行ってきたか?」と聞いてきたり(笑)。
松本:電話で直接指示があって、「これはどうなっとる?」っていうのを細かく見られているので、僕らのプレッシャーになっています(笑)。
杉本:とりあえず問い合わせが来たら「すぐ行け」と言われますね。例え一食、二食の試食のお問い合わせであっても、実際に行ってみたら30人、50人の従業員さんがいらっしゃるかもしれない。実際に足を運んで現場を見てくることが大切だと言われます。
高橋:社内でもWebの可能性に期待する空気感や手応えを感じている人が増えていると伺って、私個人としても非常に嬉しく思います。
自分たちではできないチューニングをしてくれた
ーアクシスに依頼してよかったエピソードはありますか。
松本:アクセス解析をして適切なアドバイスをいただけることですね。
一番ありがたいのはチューニングしてもらえること。リスティング広告であれば、季節に応じてここを強くしましょうとか、例えば3~4月は入社式や会議が多いシーズンなので、会議・イベント・催事などのキーワードをできるだけ拾ってください、というようにチューニングしていただいて、実際に会議用や入社研修用の弁当の依頼がけっこう来ました。
あと、地域ごとでいくと、とある競合他社さんが廃業されてしまって、その地域からの依頼が多かったんですけど、「○○(地域名) 弁当」などのキーワードを拾ってもらえたり、その時々に応じてチューニングをしていただいて、実際それが効果としても出ているので、ありがたいなと思いますね。
毎月のコンバージョン(お問い合わせ件数)、ページビュー(ページの閲覧数)などの総括をいただけるのでも状況がわかるので助かります。季節に応じて今月はこういうところでこういう設定でやっていこう、来月はこういう設定でやっていこう、と考えられるので、毎月レポートいただけるのはありがたいですね。
倉地:前任者が部署異動されて、松本が途中から入ってきたんですけど、林田さんとやりとりしてもらえてすごく助かりました(笑)。多分、僕が聞いてもよくわかんないです。松本は結構数字に強いので、そのあたりは安心して任せられて良かったと思います。
松本:ありがとうございます。ただ、本当にこれからだと思います。もともとはホームページのリニューアル依頼でしたから、1年経って、これからこの数字を維持する方が大変かなと思います。
同じようなパターンでいくと飽きられるっていうのもありそうですよね。長期運用で考えたらホームページのデザイン変更も今後ちょくちょくやっていかないといけないのかなと思っていますので、そのあたりもまたアドバイスいただけたらいいなと思います。
コンバージョン、ページビューは導入時と比べると3倍以上は増えているので、この高いレベルを何とか維持していきたいですね。
ーWeb集客のアドバイス、コンサルティングに関してはどうですか?
松本:林田さんがアドバイスをしてくれたように、うちの弱みとされてる部分、つまり問い合わせやFAQの部分を変えていく必要があるなと感じています。実際にアクセスを見ていると、お客様はまずそこに行くんだ、と感じるので。
アクセス数はこれからまた増えてくると思うので、今後はより「こういう人にアクセスしてほしい」という潜在顧客にアクセスしてもらえるようにしていきたいと思っています。
まだふわっとしたニーズのお客様と、契約意欲が高いお客様ではアプローチを変えて、必要に応じて段階を作るなど、ご提案いただいていることに取り組んでいきたいです。
ー今後アクシスに期待することがあれば教えてください
杉本:まだ具体的には考えていないのですが、例えばミノヤランチの中でも食数が伸び悩んでる地域があるので、例えば岐阜なら岐阜のキーワードを入れると岐阜でアクセスが増えるとか、そういうことは可能なんですよね?
林田:はい。広告でも制御できますし、やり方によっては特定の地域を狙ったコラムのようなコンテンツを作れば自然検索からも増やしていく施策ができるかなと思います。
杉本:営業スタッフはいるんですけど、ちょっと営業力が弱いところを底上げするようなことが可能なら、やれるといいなと思いました。
松本:先ほど言われていたように、現在のホームページは既存・新規の両方に向けた構成になっていますが、ある程度新規の方向けに絞ったものに変えていきたいなと考えています。
先ほどの地域ごとの訴求であったり、ミノヤランチをまったく知らない人を新たに取り込むという部分であったり、そのあたりもある程度考慮したレイアウトにしたいなと思っているので、またいっしょに考えていただければと思います。
林田:はい、今後も一緒に検討させてください!
取材協力:株式会社ミノヤランチサービス
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