「社内の制約条件があっても、めげずに改善策を出し続けてくれた」安否確認システムのWeb集客を大きく改善した取り組みの裏側
- 業界・業種
- 法人向け安否確認システムの開発・運営
- 感じていた課題
- 従来の営業だけでなく、Webから新規顧客を生む仕組みづくりをしたかった
- 支援結果
- Webからの受注数は10%から50%まで増加。社内プロジェクトで新しいマーケティング施策も取り組めるようになった。
- 提供サービス
- Web集客戦略策定、Web集客改善コンサルティング、ランディングページ制作
話し手:NTTコミュニケーションズ株式会社
プラットフォームサービス本部アプリケーションサービス部
第二サービスクリエーション部門
担当課長 小島 学 様
御崎 崇宏 様
聞き手:株式会社アクシス
クライアントサクセス部 澤田 憲
ビジネスディベロップメント部 瀬川 義人
ー御社のビジネスについて教えていただけますか?
小島:NTTコミュニケーションズ株式会社は、NTTグループのひとつで、主に法人向けのサービスを提供している会社です。法人向けアプリケーションの中で、BCP(事業継続計画)やBCM(事業継続マネジメント)、すなわち、自然災害やシステム障害などのリスクに備え、影響を最小限にして重要な事業を継続するためのお手伝いをしています。
2004年から提供している「Biz安否確認/一斉通報」は、有事の際に簡単に自動送信・自動集計ができる法人向けの安否確認サービスです。企業の人事・総務部の方の不安と苦労を取り除き、会社の未来と従業員を守ることができます。
NTTグループの中で、NTTドコモが携帯電話・スマホなど一般消費者向けのサービスで有名なのに対して、NTTコミュニケーションズは法人に強いサービスです。昔からお付き合いがある大手企業が多いという基盤もあり、自然な流れで、そうした大企業と契約してBCP、BCMをサポートしてきました。
BCPの考え方自体が、良くも悪くも余裕がある会社、もしくは、ある程度の管理体制や内部統治がしっかりした会社から浸透していきます。BCPは保険的なサービスなので、体力のない会社は、どうしても目の前の収益を上げる、従業員の環境を良くすることが先になり、有事の際のリスク管理は後手になってしまうんですよね。
とはいえ、日本は定期的に大きな地震が起きるため、2011年の東日本大震災後、まだ入っていない大企業はもちろん、中堅、中小企業もBCPを入れておかないとまずいという機運が高まりました。
ここ数年は、地震だけでなく新型コロナウイルスもありますし、大雨や台風など自然災害の脅威も深刻化しています。それに伴って、「事業の継続に向けて準備をしておかないと、結局企業も損をする」ことが理解され始めて、会社の規模に関わらず必要なサービスとして認識されてきた実感があります。
新しいやり方でWebに販売チャネルをつくりたい
ーなぜWeb集客のコンサルを検討したのでしょうか?
小島:いまは大企業だけを相手にして勝負ができる時代ではないので、大企業を一巡してしまったら、新しい市場から開拓しなくてはなりません。
しかし、その頃の我々には中堅中小企業のお客さまを獲得するための販売チャネル(経路)やリリースするものがほとんどありませんでした。当時、年間の総受注数に対するWeb経由での受注はほとんどなかったのが実情です。
どうしてもNTTの昔からの文化で、「このお客さまにはこの担当営業がついている」という販売の仕方をしていました。ある程度フェイス・トゥ・フェイスの関係がある前提で、継続的にお客さまにサービスを購入してもらうスタイルですね。
弊社の営業がお客さまのニーズを見つけて「Biz安否確認」を提案できれば良いのですが、良くも悪くも、私たちの会社はいろいろなサービスがあるので、営業も全部の商材を把握して臨機応変に提案するのは難しく…。
そういった背景から、私たちサービス担当が、自らお客さまに情報発信をして集客するやり方に変えようと思いました。
今まで自分たちの実力を過信していたところもありましたが、ここは一回初心に帰って、「ウェブ集客の点では、弊社は遅れていて、他社のほうが優位性はある」ことを認めて、素直に外部の方々のお力を借りるべきだと考え、コンサルを頼むことにしたんです。
そこで社外の方々の力を借りるべく、複数の会社さんにお声掛けをして、各社のご意見やプレゼンテーションを聞く機会を設けました。
実際に使ってみた上で提案してくれたのはアクシスだけ
ーアクシスにご依頼いただいた経緯を教えてください。
小島:外部にWeb集客のコンサルティングを依頼しようとなったとき、同じ部署にいた者がある程度Web集客に知見やノウハウを持っていたので、依頼先候補をリストアップしてもらいました。そのリストには10社近くが載っていて、いろんな会社のここが強い、ここが弱いと、その担当者の評価が載っていました。
NTTグループとの取引実績も書かれていたんですが、僕からすると取引実績自体にはこだわりがなく、新しくやっていくんだから自分の目と耳で判断したいと思っていました。
最終的には、大手広告代理店を含めて5〜6社くらいに話を聞きましたよ。アクシスさんの他に地方のベンチャー企業は1社か2社だったと思います。平等な条件にしないといけないので、同じような情報、弊社の課題感や悩みごとを伝えた上で、各社にプレゼンをしてもらいました。
ーその中でアクシスにご依頼いただいた決め手は何だったのでしょうか。
小島:私たちが提供した情報だけで判断するのではなく、アクシスさんだけが「Biz安否確認」を実際に使ってみた上で提案してくれたんです。
他の会社は自分たちのできること、得意なところや過去の実績をアピールしてくる感じだったんですね。ただ、それらが「Biz安否確認」に当てはまるかどうかがわからない。でも、アクシスさんは実際に「Biz安否確認」を使ってみた上で、自分たちの強みとか、できることをプレゼンしていただいたのです。これが一番の決め手でした。
あと、正直なところ、新しい挑戦なので100%成功するとは思ってなかったです。そんなに簡単であれば過去もうまくいっていたと思いますから。
だから、どこの会社となら成功できるかっていうよりは、どこの会社とだったら失敗しても悔いがない、納得できる、もしくは次に繋がるかなって考えた時に、こうやって私たちに寄り添っていただけるアクシスさんとやりたいと感じました。
澤田:お話をいただき、オリエンテーションの資料をいただいたのですが、最初はサービスのことをあまり理解できなかったんです。そこで社内メンバーを集めて、どういったことを提案するか議論したところ、「まずは触ってみよう」との話になって。その後もきちんと理解しようと、何度も問い合わせさせていただきましたが、ご丁寧にお答えいただいて、少しずつ理解していったことを覚えています。
臼井:私たちは当たり前のことだと思っていたので、とても驚きました。「他の会社はどうして触らずに提案できるの?」と、カルチャーショックでしたね。
小島:裏を返せば、大手広告代理店はネームバリューとか過去の実績だけで、どう考えても他でプレゼンした資料の焼き直しだってことが分かるんですよ。「まずは1回コンサルをやってみませんか。詳しい話はそれから……」っていう感じだったんです。
先ほど言ったことと矛盾するようですが、アクシスさんと組んで失敗するより、大手広告代理店を選んで失敗するほうが、たぶん僕は上から怒られません。「大手広告代理店でもダメだったのなら、仕方ないよね」ってなったと思うんです。
でも、それでは僕自身が納得いきませんでした。最初にやるのであれば、チャレンジさせてほしかった。そして、チャレンジに値するような姿勢を、アクシスさんのプレゼン資料や実際に触っていただいた上での提案から感じたことが大きかったです。
基本的なことにも嫌な顔をせずに付き合ってくれた
ー実際にコンサルティングを受けられて、どういった気付きがありましたか。
小島:Biz安否確認のライトプランをどのように売っていくかについてお話を聞き、これまで当たり前のことができてなかったなと感じました。
施策を打っても振り返りができておらず、PDCAを回して定量データに基づいて改善までできていなかった。広告予算のかけ方とかも、チームの中であまり議論にならなかったですしね。
御崎:これまでは雰囲気でなんとなくアクセスが来ていそうだとか、お問い合わせが取れてきたねとか、こういったレベルでしか見ていませんでした。
しかし、客観的なデータを使って、どの時点でユーザーが離脱しているとか、留まってくれているとかを見るようになりましたね。きちんと施策を打ったときの結果や、本当に地震が起きたときにユーザーがどのように動くかもデータで見せていただけたと思っています。
小島:データを見て改善することは、少しでもWeb集客をやっている人から見ると、おそらく当たり前のことだと思うんですよ。でも、アクシスさんはその当たり前をやることに嫌な顔せず付き合ってくれた。カッコつけるんじゃなくて、そういう基本的なところを抑えていく取り組みが響いたし、思った以上に他部署にも浸透していったと思います。
瀬川:競合がどういったWeb集客の戦略を取っているかについて、ディスカッションもしましたよね。
小島:以前、ベンチマークとなる競合サービスを徹底的に調査してくれたじゃないですか。それも大きかったんです。「Webで調べたらこうでした」ではなく、実際にこの頻度でマーケティングメールが来たとか。僕らだとわからないけど、競合他社はこういうMA(マーケティング・オートメーション)ツールを使っていそうだとか、どういったマーケティング戦略を取っていそうだとか、僕らにもわかるレベルでかみ砕いて説明してくれたのが良かったですね。
御崎:そうした明確な資料は、上に話を通すのにもとても役に立ちました。「他の会社はこうやっているみたいですよ」と報告しても雑談レベルの話になってしまって、上は動かなかっただろうなと思いますが、他社はこれだけコンタクトを取っているという明確な資料が揃っていたので話を通しやすかったです。
瀬川:集客を検討した結果、新しくLP(ランディングページ)も作りましたね。
小島:従来のLPは「とりあえず作って置いてみよう」でした。ただ、アクシスさんからは効果検証を前提としたLPをご提案いただいたのがよかったですね。ただ作るだけじゃなく、作った後にこういうものを確かめましょう、ダメならこう変えましょう、それでもダメならこの施策で行きましょう。こういった形で、その先の改善を見据えた上でのLPでした。
結果はやってみなきゃ分かりません。結果の良し悪しは別として、施策を打つことについては納得感がありました。今はそこからメディアをつくる動きへと発展しています。
Webからの受注割合が10%から50%まで増加
ー実際に取り組むようになって新規受注は増えましたか?
小島:アクシスさんにコンサルをお願いする前は、Web経由でのお問い合わせからの受注は全体の10%以下だったのですが、去年のデータでは、リアルとWebの受注の割合が50:50まで来ています。
弊社の営業はすでに大企業を一巡しているので、新規の顧客からの受注はほとんどありません。しかし、Webでは今まで取れなかった、あるいはなかなか接点が持てなかったお客さまからの問い合わせがあったり、トライアルが増えてきたりしていると感じます。
もちろん、問い合わせからそのままクロージングするのは難しいのですが、Webから来た見込み客をナーチャリング(※)しながら受注に結びつけるのも半々まで来ています。今年度はWebからの割合をより増やしていく計画です。
※見込み客を顧客にすること。顧客育成。
ーWebに取り組むようになって、社内にも変化はありましたか?
小島:NTTコミュニケーションズは、今後間違いなく、中堅中小企業を対象にWeb集客を強化する方向です。社内でサービスなどを検討するときには、他部署が私たちの過去のデータやノウハウを真似することが増えてきているように感じますね。
実際、「Biz安否確認」が中心となって、まずノウハウ共有を進めました。少なくともWeb戦略とかWeb集客を進める意味では、社内でお互いのやったことや失敗を共有しながら進んでいるかなって思います。
御崎:ナーチャリング(顧客育成)が動き始めたところもあります。社内横断のプロジェクトの分科会に、メールナーチャリングができたっていうのも、大きいです。そこに横串を通して、その力を活用していきましょうという動きが出て回り始めた。これはアクシスさんに入っていただいてなかったら、なかった動きだったかもしれません。
折れずについてきてくれるWeb集客のパートナー
ーアクシスに依頼してよかったエピソードはありますか。
小島:最初のプレゼンのときもそうでしたが、アクシスさんはコミュニケーションを取るのを嫌がらないし、積極的だなって思います。事務的じゃないコミュニケーションが取れているのが大きいですよね。
結局、立場は違えど見ている先は、市場とかエンドのお客さまじゃないですか。だから、密なコミュニケーションがないとずれてきてしまう。中には自分達の売上を伸ばすことしか考えていない会社もあるわけですね。その点、アクシスさんはきちんとコミュニケーションが取れて、良いことも悪いことも、やってみて振り返っていけるところが良かったかなと思います。
瀬川:小島さんや御崎さんは本音でお話いただいたので、私も御社の状況を理解してご提案できたと思っています。
小島:アクシスさんには、社内の仕組みとかスキームを素直に伝えられます。「私としてはやりたいけれど、こういう事情でできない」「もしやれるとしても、どうしてもここまでしかできない」みたいなことですね。
アクシスさんにしてみれば、「ここまでやりたいし、やらなきゃ効果が出ないんだ」っていうのがあると思うのですが、こちらの制約条件、私の持っている予算や権限の中でできることをわかってくれて、すり合わせをしてくれたのが大きかったですね。
ある程度の信頼関係がないと腹を割った議論はなかなかできません。アクシスさんが弊社の事情を理解してくれ、すり合わせてくれるからこそできたと思っています。
御崎:もっと総合的にプロモーションをしたがる広告代理店さん、Webのプロモーションの会社さんもいると思うんです。でも、そういった代理店さんは「この施策をやれば、売り上げが上がりますよ」といったパターンを持っていて、そのパターンに当てはめようとしてくる傾向が強いと思うのです。
ただ弊社の場合、社内の仕組みやスキームゆえに自由に振舞っていただくことはできない制約がありました。やれないことが多いので、せっかくご提案いただいても、「これはすみません。できません」って答えることが多いわけです。
そのときに大手代理店だと、「提案しているのにやってくれないんだったら、仕方がないよね。うちの責任じゃないよね」と、言いっぱなしで終わっているところが多いだろうなと想像していました。代理店の提案を飲めないのはこちらなので。
ただ、アクシスさんは、そこでめげずにといいますか、折れずについてきて、次の改善策を丁寧に出してくださった。そういったところは、非常に助けになりましたね。
瀬川:正直なお話、「こうした方が絶対いいのにな」と思うご提案がなかなか実現できないもどかしさは、どうしてもありました。とはいえ、そんな泣き言は言っていられないので、どこまでだったら御社と一緒にできるのかを小島さんや御崎さんとお話しして、一緒に作れたのがよかったなと思っています。
小島:いただいたご提案は、組織の上層の方にも共有していきましたよ。
提案を共有することで、「現場はこういう課題感がある。他社はこうやっていて、客観的に見ると私たちはこういった状況である。だから、うまくいくかわからないけど、施策をやらせてください」と言いやすかったです。
上から見ると言い訳に聞こえたかもしれない情報を、アクシスさんがきちんと客観的なデータに基づいた理由・根拠に変えてくれたと思っています。
ー今後アクシスに期待することがあれば教えてください。
小島:一番期待することは、弊社の他サービスを手伝うことになっても、僕たちを忘れないでね、なんですが(笑)
冒頭でお話ししたWeb戦略の中で、まだまだできてないところがあります。制約はありますが、Webチャネルは今後メインにしていきたいなと思いがあります。
またドコモとかNTTグループ以外のサービスと連動して売っていけるようなWebチャネルにもしたいですね。今までWebでは複合提案が難しかったんですけども、やはり複合的な提案もWebでできるといいなと思います。
「Biz安否確認」はその性質上、サービス単体だけで売るのは大変です。だから、いろいろなサービスと連動して、複合的に売っていける仕組みをつくりたいなと、最近は強く思っています。
アクシスさんは、弊社の他のサービスも手伝っていらっしゃいますよね。であれば、アクシスさんがハブとなって他サービスと組み合わせてどう売っていくかを提案してもらうと面白いと思うんですよ。
あと、これまでは競合サービスさんをベンチマークしたわけですが、今度は僕らがベンチマークされる側になったら気持ちいいだろうなと思っていますね。ドコモのブランドを活用しながら、Webチャネルで認知され、検索でもヒットし、NTTグループのやり方、もっと言うと「Biz安否確認」のやり方を真似しているみたいになれたらいいかなって思いますね。
瀬川:よりWebで販売できる仕組みづくりは私も考えていきます。今後もよろしくお願いします!
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